
まかない ・ 和 ・ 副菜
なすの揚げびたし
皮から色よく揚げたなすを、熱湯で油を落としてから冷たいだしに漬ける。前の日に作れて、濃い主菜の横で口をさっぱりさせる冷たい一品。
材料 10人前
なすとししとう
- なす1.3kg約16.5本
- ししとう100g約20本
- 揚げ油適量
漬け汁
- だし(かつおと昆布)650ml
- うすくち醤油110ml
- みりん110ml
- おろし生姜30g約2.5かけ
- 削り節(追いがつお用)7g
薬味
- 大葉10枚
- みょうが60g約3個
作り方
漬け汁を作って冷やす
小鍋にだし・うすくち醤油・みりんを入れて中火にかけ、煮立ったら弱火で1分煮て火を止める。削り節(追いがつお用)を入れ、浅いバットに移して、ひとまわり大きいバットの氷水に当てて冷やす。冷めたらこし器でこし、おろし生姜を混ぜる。
ここがポイント- 漬け汁は、だし6・うすくち醤油1・みりん1にし、追いがつおをして、冷めてから生姜を入れる
割合で覚えると、量が変わっても同じ味になる。うすくち醤油は色がうすいので、一晩おいてもなすが黒ずまない。火を止めてから削り節を入れ、冷ましてこすと、かつおの旨みと香りが足される(追いがつお)。生姜の香りで、揚げたなすのこくの後味がすっきりする。生姜は熱い汁に入れると香りが飛ぶ。
みりんのアルコールを飛ばして、角のない味にする。なすは揚げたらすぐ漬けるので、漬け汁は先に冷やしておく。

だしの漬け汁を氷水に当てて冷やす - 漬け汁は、だし6・うすくち醤油1・みりん1にし、追いがつおをして、冷めてから生姜を入れる
なすとししとうを切る
漬け汁を冷やしているあいだに切る。なすのへたは、がくのつけ根で切り落とし、すぐ下の身は残す。縦半分に切り、皮に斜めに5mm間隔の切り目を入れる。身の厚いところほど深く入れる。長いなすは、長さを半分に切る。切ったものから水に30秒ほどくぐらせ、ざるに上げて、ペーパーで水気をよくふく。ししとうは軸を短く切り、包丁の先で1か所穴をあける。
ここがポイント- 皮に細かい切り目を入れ、身の厚いところほど深くする
なすの皮はかたく、汁を通しにくい。切り目から漬け汁が中までしみるので、うすい味の漬け汁でも、なすにしっかり味がのる。厚いところを深く切ると、火の通りがそろい、薄いところだけがくずれることがない。
へたのすぐ下は水分が多く、おいしいところ。水にくぐらせるのは、切るのに時間がかかる量のときに、切り口が茶色くなるのを防ぐため。長く浸けると、揚げるときに油が大きくはねる。少ない量なら、切ってすぐ揚げる。ししとうは穴がないと、中の空気がふくらんで破裂する。

皮に斜めの切り目を入れたなす - 皮に細かい切り目を入れ、身の厚いところほど深くする
皮から短く揚げる
揚げ鍋に油を深さ3cm以上入れ、170〜180℃に熱する。なすの水気をもう一度ふき、皮を下にして、鍋のふちからすべらせるように入れる。入れるのは、油の表面の半分ほどが埋まるまで。30秒ほどで返し、合わせて1分半〜2分揚げる。箸でつまむと水分がじゅっと出て、押すとへこめば引き上げる。残りも同じように揚げ、最後にししとうを30秒ほど揚げる。
ここがポイント- 皮から入れて、170〜180℃で短く揚げる
皮から入れると、皮の紫が鮮やかに出る。なすは生でも食べられるので、火を通しきらなくてよい。油を通すのは、皮の色を出し、漬け汁をしみこみやすくするため。揚げすぎると色が悪くなる。
一度にたくさん入れると、油の温度が一気に下がる。水気の多いなすは油がはねやすいので、顔を近づけない。

皮を下にして170℃で揚げる - 皮から入れて、170〜180℃で短く揚げる
熱湯をかけて油を落とす
揚げたなすとししとうをざるに広げ、沸かした湯を全体に回しかけて、湯を切る。
ここがポイント- 揚げたら、熱湯をかけて表面の油を落とす
揚げたなすの表面には油が残る。熱湯で流すと、油っぽさが抜けてあっさりした味になり、冷たくしても重く感じない。油の膜がうすくなるので、漬け汁もしみこみやすい。

揚げたなすに熱湯をかけて油を落とす - 揚げたら、熱湯をかけて表面の油を落とす
皮を下にして冷たい漬け汁に漬ける
湯を切ったら、熱いうちに冷やした漬け汁に、皮を下にして重ならないように並べる。汁から出たところはペーパーをかぶせ、氷水に当てたまま冷ます。冷めたらラップをして、冷蔵庫で2時間以上おく(30分おけば食べられる)。前の日に作るときは、なすだけを漬けておき、ししとうは当日に揚げて漬ける。
ここがポイント- 熱いなすを、冷やした漬け汁に漬ける
なすは冷めていくときに、まわりの汁を吸いこむ。温かい漬け汁に入れてから冷ますより、冷たい漬け汁に入れたほうが、早く冷えながら味がしみこみ、皮の紫も鮮やかなまま止まる。揚げたての魚を冷たい漬け汁に入れる南蛮漬けと同じ考え方。
- 皮を下にして漬ける
皮が汁から出て空気にふれると、そこだけ色が変わる。皮を下にしておけば、皮は汁の中で鮮やかな紫のまま残る。盛るときに皮を上にする。
- 前の日に漬けてよい。ししとうなど青い野菜は、当日に揚げる
なすは一晩おくと、中まで味がしみる。ししとうは長く漬けると、色がくすみ、やわらかくなりすぎる。
汁から出たところは、味がしみない。ペーパーが汁を吸って、上までおおってくれる。氷水で早く冷やすのは、菌がふえやすいぬるい温度を早く通りすぎるため。

皮を下にして冷たい漬け汁に並べる - 熱いなすを、冷やした漬け汁に漬ける
薬味をのせて出す
大葉はせん切り、みょうがは小口切りにし、それぞれ水にさっとさらして水気を切る。器になすを皮を上にして盛り、ししとうを添えて漬け汁を少しかけ、薬味をのせる。
ここがポイント- 薬味は大葉とみょうがにし、盛る直前に切る
さわやかな香りが、冷たいだしと揚げたなすに合う。切ってから時間がたつと、香りが飛び、切り口も黒ずむ。
- 薬味は大葉とみょうがにし、盛る直前に切る
- 夏野菜の端も、同じ漬け汁で揚げびたしにできる。だしは魚のあらでとってもよい
ズッキーニ・パプリカ・オクラ・かぼちゃの端を、なすと一緒に揚げて漬ける。かぼちゃは火が通りにくいので、2〜3分と長めに揚げる。オクラは、ししとうと同じく穴をあける。魚のあらでとっただしを使うと、旨みの濃い漬け汁になる。
- 暑い日は、トマトを一緒に漬けて、さっぱりさせる
トマトの酸味と水気で、揚げたなすのこくが軽くなる。くし形に切ったトマトを、なすを漬けるときに一緒に入れる量と切り方は推測。
- 香りを足すなら、梅干し・桜えび・赤唐辛子・大根おろし
漬け汁に梅干しを入れると、夏にすっきりした味になる。桜えびを入れて煮立てると、えびの香りと奥行きが出る。赤唐辛子で少し辛みを足したり、大根おろしに一味を混ぜてのせたりしてもよい。揚げたなすを氷水に落として冷やし、熱い漬け汁をかけるやり方もある。氷水で色が止まり、油も抜ける。
大人数で作るとき 20人前より多いとき
- なすは何回にも分けて揚げる。揚げたものは、全部揚げ終わるのを待たずに、湯をかけてすぐ漬け汁に入れる。冷めてから漬けると、味がしみにくい
- 100本ほど作るときは、切ったなすを水にさらしておき、揚げる直前に水気をよくふく。切るのに時間がかかり、切り口が茶色くなるため
- 漬け汁のバットは2つ以上に分け、なすが重ならないように、皮を下にして並べる。重なったところは、汁にふれずに味が入らない
- 前の日に揚げて漬けておけば、当日は盛るだけ。当日に作るときは、主菜を焼く・煮る待ち時間に揚げられる
- 冷蔵庫で3日ほどもつ。出すまで冷蔵庫に入れておき、盛るのは出す直前。常温に長く置かない
- 漬け汁が足りなくなったら、同じ割合(だし6・うすくち醤油1・みりん1)で作り足す
- 揚げる人と、湯をかけて漬ける人を分けると、熱いうちに漬けられる推測







