料理人の教科書

まかない ・ 洋 ・ 副菜

カポナータ

こんがり揚げたなすを、セロリと玉ねぎ、オリーブとケイパーの甘酸っぱいソースに合わせる、シチリアの野菜料理。酢と砂糖で仕上げるのが、トマトで煮込むラタトゥイユとのちがい。一晩おくとなじみ、冷やしてもおいしい。

時間
50分
難しさ
ふつう
道具
揚げ鍋、浅い鍋、大きなボウル、バット、ゴムべら
余り食材で
半端なズッキーニやパプリカ、セロリの葉に近いところ、残ったオリーブ

材料 10人前

人数
人前

野菜

  • なす1kg約12.5本
  • 塩(なすの塩水用)適量
  • 玉ねぎ200g約1個
  • セロリ150g約1.5本
  • 揚げ油適量
  • オリーブ油(炒め用)45ml

甘酸っぱいソース

  • 砂糖30g
  • 白ワインビネガー70ml
  • 塩6g

ソースの具

  • トマト水煮(ホール)300g
  • グリーンオリーブ(種なし)70g
  • ケイパー(酢漬け)30g
  • レーズン30g
  • 松の実お好みで

仕上げ

  • バジル適量

作り方

  1. なすを大きめに切って、塩水につける

    なすはへたを取り、縦4つに切ってから3cm長さに切る。塩水水の重さの1%ほどの塩。推測に10分つける。つけているあいだに、玉ねぎとセロリを1.5cm角に切る。セロリは外側のかたい筋だけ取る。

    ここがポイント
    • なすは大きめに切り、塩水につけて絞ってから揚げる

      なすは、揚げると縮むので大きめに切る。塩水につけてから絞ると、スポンジのような身の中の空気がつぶれて、揚げたときに油を吸いにくい。新しいなすなら、切ってすぐ揚げてもよい。

    なすを大きめに切って塩水につける
    なすを大きめに切って塩水につける
  2. なすを絞って、180℃でこんがり揚げる

    なすを水で洗い、両手ではさんでしっかり絞る。揚げ油を180℃に温め、なすを入れて、身がこんがりきつね色になるまで3〜4分揚げる推測。紙を敷いたバットに広げ、熱いうちに塩をふる(塩の半分ほど)。一度に入れるのは、油の表面の半分がうまるくらいまで。

    ここがポイント
    • なすは180℃でこんがり揚げ、熱いうちに塩をして、油を切る

      なすは油と相性がよく、揚げると身がとろっとする。炒めると、ところどころかたい食感が残る。高い温度でさっと揚げると、油を吸いすぎず、重くならない。熱いうちに塩をふると、下味が入る。紙で油を切らないと、油っぽい仕上がりになる。

    • 一度にたくさん入れると、油の温度が下がって、なすが油を吸う。

    なすを180℃でこんがり揚げる
    なすを180℃でこんがり揚げる
  3. 玉ねぎとセロリを炒め、ケイパーとオリーブを入れる

    なすを揚げているあいだに、浅い鍋10人前で直径28〜30cm。推測にオリーブ油と玉ねぎを入れ、塩をひとつまみふって中火で炒める。しんなりして甘い香りが出たらセロリを加え、軽く透き通るまで炒める。ケイパーを入れて、ふくらむまで炒め、オリーブ・レーズン・松の実を加える。

    ここがポイント
    • ケイパーは油で炒めて香りを立て、塩はオリーブとケイパーのぶん控える

      ケイパーは、油の中でふくらむまで炒めると香りが立つ。オリーブとケイパーは塩気が強いので、塩はそのぶん控える。レーズンの甘みや、松の実の食感を足す店も多い。アンチョビを油で炒めて入れると、旨みとこくが増す。

    • 玉ねぎは、先にやわらかく炒めて甘みを出す。セロリは、あとから入れて、しゃきっとした食感と香りを残す。

    玉ねぎとセロリを炒めてケイパーとオリーブを入れる
    玉ねぎとセロリを炒めてケイパーとオリーブを入れる
  4. 砂糖と酢を入れ、トマトで煮詰める

    砂糖を入れて全体にからめ、白ワインビネガーを加えてひと煮立ちさせる。トマトの水煮を手でつぶして加え、ときどき鍋底から混ぜながら、弱めの中火で、汁気がほとんどなくなるまで5〜8分煮詰める推測。鍋のふちについたソースは、ゴムべらでこまめに落とす。味を見て、酢・砂糖・塩で甘酸っぱさを整える。

    ここがポイント
    • カポナータは、酢と砂糖で甘酸っぱく仕上げる。ラタトゥイユとはちがう

      南イタリアのシチリアには、甘酸っぱい味の料理が多い。ラタトゥイユは、夏野菜をトマトで煮込む料理。カポナータは、揚げたなすを主役に、酢と砂糖の甘酸っぱいソースでまとめる。酢が入らなければ、カポナータにならない。

    • 甘酸っぱさは、最後に味を見て整える

      酢と砂糖の量は、店によって10倍以上ちがう。材料の量で始めて、煮詰めたあとに味を見て、酢・砂糖・塩で整える。砂糖をからめてから酢を入れてひと煮立ちさせると、酢の角がとれて、まろやかになる。酸っぱさをはっきり残したいときは、酢の一部を、火を止めてから入れる。酸っぱいのが苦手な人が多いときは、砂糖を少し足す。

    砂糖と酢を入れてトマトで煮詰める
    砂糖と酢を入れてトマトで煮詰める
  5. なすを合わせ、広げて冷ましてなじませる

    火を止めて揚げたなすを加え、くずさないように大きく混ぜる。煮込まない。バットに広げて粗熱を取り、バジルをちぎって混ぜ、ラップをして冷蔵庫で30分以上、できれば一晩おく。常温にもどすか、冷たいまま出す。

    ここがポイント
    • トマトは少なめにして、汁気をとばしてから、なすを合わせるだけ

      トマトが多かったり、なすを長く煮込んだりすると、トマトの煮込みになって、野菜それぞれの味がわからなくなる。ソースは汁気がほとんどなくなるまで煮詰める。汁気が多いと、水っぽいカポナータになる。

    • 一晩おくと味がなじむ。冷やしても、常温でもおいしい

      冷めていくあいだに、甘酸っぱいソースが野菜にしみこむ。作り置きができ、冷蔵で3〜4日もつ。温め直さず、常温か冷たいまま出す。

    揚げたなすを合わせて広げて冷ます
    揚げたなすを合わせて広げて冷ます
このほかのポイント
  • 豚のローストや、パンの日の煮込みに添える

    豚のかたまり肉をハーブで漬けて焼いたローストに、甘酸っぱいカポナータを添えると、脂っこさが切れる推測。主食がパンの日の煮込みの横にも合う。

  • 余った夏野菜を足してもよい

    ズッキーニやパプリカを足すときも、揚げてから合わせる。パプリカは長めに揚げて甘みを出し、ズッキーニは軽く揚げて食感を残す。残ったカポナータは、パスタのソースにもなる。

大人数で作るとき 20人前より多いとき

  • いちばん時間がかかるのは、なすを揚げるところ。揚げているあいだに、別の鍋でソースを作る
  • 揚げたなすはバットに広げ、重ねない。重ねると、下のなすが蒸れて油が切れない推測
  • 20人分をこえるときは、ソースを浅い鍋2つに分ける。深い鍋だと、汁気がとばずに水っぽくなる推測
  • 冷ますときはバットに薄く広げ、粗熱が取れたらラップをして冷蔵庫に入れる
  • 前の日に作っておくと、いちばんおいしい。冷蔵で3〜4日
  • 出すときに汁気が出ていたら、軽く混ぜて、汁気を切って盛る推測

この料理から学べること

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