料理人の教科書

まかない ・ 中 ・ 汁

酸辣湯

細く切りそろえた豚肉・豆腐・きのこ・たけのこをスープで煮て、こしょうで辛さを出し、とろみをつけてから卵をふんわり流す。酢は最後に入れて、酸味と香りを残す。酸っぱくて辛い、具だくさんの中華スープ。

時間
30分
難しさ
ふつう
道具
大きな鍋、お玉、ボウル(溶き卵と水溶き片栗粉)
余り食材で
半端なきのこ、半端なにんじんやたけのこ、豚肉の切れ端、豆腐の残り

材料 10人前

人数
人前

具

  • 豚バラ薄切り200g
  • 豆腐(木綿でも絹ごしでもよい)300g
  • たけのこ(水煮)120g
  • 生しいたけ100g約6.5枚
  • きくらげ(乾燥)6g
  • にんじん80g約1/2本
  • 卵3個

スープ

  • 水2L
  • 鶏がらスープの素20g
  • 酒30ml

味

  • 醤油90ml
  • 白こしょう5g
  • 酢70ml

とろみ

  • 片栗粉30g
  • 水30ml

仕上げ

  • ごま油15ml
  • 小ねぎ30g
  • ラー油適量

作り方

  1. 具を細く、長さをそろえて切る

    きくらげはたっぷりの水に20分ほどつけて戻し、石づきを取る。小ねぎは小口切りにする。しいたけは石づきを取って薄切り、たけのこ・にんじん・きくらげは4cm長さの細切り、豆腐は1cm角・4cm長さの棒に切る。豚肉は最後に、1cm幅の細切りにする。卵は溶きほぐし、片栗粉は分量の水で溶いておく。

    ここがポイント
    • 具は細く、長さをそろえて、少しずついろいろ入れる

      細く長さをそろえると、食べやすく、旨みもスープに出やすい。いろいろな具を少しずつ入れると、ひと口ごとに食感が変わって楽しい。具は、水分の少ない野菜やきのこを選ぶと、スープが水っぽくならない。半端なきのこやにんじん、肉の切れ端の使い道にもなる。具をさっと湯通ししてから入れると、くせが取れて、スープが濁りにくい。

    • 生の豚肉を最後に切るのは、そのまま食べる小ねぎに肉の菌をつけないため。豚肉を切ったら、まな板と包丁と手を洗う。

    具を細く長さをそろえて切る
    具を細く長さをそろえて切る
  2. 豚肉と具をスープで煮る

    鍋に水と鶏がらスープの素と酒を入れて強火にかける。煮立ったら火を弱め、豚肉をほぐしながら入れ、火を強めてアクをすくう。にんじん・たけのこ・しいたけ・きくらげを入れて2〜3分煮て、豆腐を入れて1分ほど温める。

    ここがポイント
    • 豚肉はスープで煮て、だしにする

      豚肉から旨みが出て、スープの味の土台になる。豚肉を水から煮てアクを取り、生姜とねぎで香りをつけると、鶏がらスープの素を使わなくてもおいしく作れる。

    • 豚肉は、ぐらぐら煮立ったところに入れると、かたまってほぐれにくい。豆腐は最後に入れると、煮くずれしにくい。

    豚肉と具をスープで煮る
    豚肉と具をスープで煮る
  3. 醤油とこしょうで味をつける

    醤油とこしょうを入れて混ぜ、味を見る。こしょうは、少し辛いと感じるくらいまで入れる。

    ここがポイント
    • 辛さは、こしょうで出す

      酸辣湯の辛さは、唐辛子ではなくこしょうが主役。こしょうの辛さが、酢の酸味を引き立てる。少し辛いかなと感じるくらいまで入れてよい。あとで酢を入れると、辛さがまろやかになる。ただし、はっきり辛いと感じてからさらに足すと、食べにくくなる。ラー油は、仕上げに香りと色をつけるもの。

  4. 水溶き片栗粉で、とろみをつける

    火を弱め、水溶き片栗粉をよく混ぜ直してから、お玉で混ぜながら2〜3回に分けて細く回し入れる。火を強め、鍋底から混ぜながら1分ほど煮立てて、とろみを落ち着かせる。

    ここがポイント
    • 水溶き片栗粉は、火を弱めて数回に分け、入れたら煮立てる

      一度に入れると、そこだけ固まってダマになる。入れたあと煮立てて火を通すと、とろみが落ち着く。とろみがあると、具がスープの中に散らばってすくいやすく、冷めにくい。

    水溶き片栗粉でとろみをつける
    水溶き片栗粉でとろみをつける
  5. 卵を細く流し、すぐには混ぜない

    火を弱め、溶き卵を鍋全体に細く回し入れる。10秒ほどそのままにして、卵がふんわり浮いて固まってきたら、お玉で大きく1〜2回混ぜる。

    ここがポイント
    • 卵は、とろみをつけてから細く流し、すぐに混ぜない

      とろみがあると、卵が沈まずに浮いて、ふんわりまとまる。流してすぐ混ぜると、卵が細かくなってスープが濁る。少し待って、余熱で固まってから大きく混ぜる。卵の量は少しでよい。

    とろみのあとに卵を細く流す
    とろみのあとに卵を細く流す
  6. 酢を入れて火を止め、ごま油で香りをつける

    酢を回し入れて大きく混ぜ、ひと呼吸おいて火を止める。ごま油を回しかける。

    ここがポイント
    • 酢は最後に入れる

      酢の香りと酸味は、熱で飛びやすい。早く入れると、酸っぱさがぼやける。酢を入れてから少しだけ沸かすと、ツンとくる香りだけが飛び、さわやかな酸味が残る。黒酢を使うと、こくのある酸味になる。酢とこしょうを器に入れておき、上からスープを注ぐ店もある。

    最後に酢を回し入れる
    最後に酢を回し入れる
  7. 器に注ぎ、小ねぎとラー油をのせる

    器に注ぎ、小ねぎを散らして、ラー油を少したらす。

    ここがポイント
    • 麻婆豆腐のような辛い主菜の日に合わせる

      麻婆豆腐の日に、酸っぱ辛いスープを1杯つける。ゆでた中華麺にかければ、酸辣湯麺にもなる。

大人数で作るとき 20人前より多いとき

  • 酢は熱で香りが飛ぶので、出すまで時間があるときは、とろみをつけたところで火を止めておく。出す直前に温め直し、卵と酢を入れる推測
  • とろみは、長く温めたり、かき混ぜすぎたりすると弱くなる。出す前に濃さを見て、ゆるければ水溶き片栗粉を少し足す
  • 鍋が大きいと、卵が一か所にかたまりやすい。鍋全体に、細く大きな円を描くように流す推測
  • とろみをつけたあとは、鍋底が焦げやすい。ときどき鍋底からお玉で混ぜる
  • 豆腐は、大人数でかき混ぜるなら、木綿のほうがくずれにくい推測
  • 残ったら、浅い容器に分けて早く冷まし、冷蔵庫に入れて翌日までに食べる。とろみはゆるくなり、卵の食感も落ちる推測

この料理から学べること

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