料理人の教科書

まかない ・ 洋 ・ 副菜

フリッタータ

生クリームとパルミジャーノを少し入れた卵液を、フライパンで固まる手前まで混ぜ、焼き色をつけた余り野菜を加えてバットに移し、オーブンで焼く。休ませてから四角く切る。トマトパスタの日に添える、ふんわり厚いイタリアの卵焼き。

時間
50分
難しさ
ふつう
道具
包丁、まな板、鍋、ざる、大きなフライパン、大きなボウル、泡立て器、ゴムべら、バット、オーブン、竹串
余り食材で
半端なじゃがいも・さつまいも・里芋、ズッキーニやパプリカの残り、ほうれん草、ベーコンやハムの端、チーズの端、余ったパスタ

材料 10人前

人数
人前

具

  • じゃがいも200g約1.5個
  • 玉ねぎ200g約1個
  • ズッキーニ200g約1本
  • ベーコン60g
  • オリーブ油(具を炒める)30ml
  • 塩(具の下味)2g

卵液

  • 卵500g約10個
  • 生クリーム50ml
  • パルミジャーノ(すりおろす)50g
  • 塩2g
  • こしょう少々

焼く

  • オリーブ油30ml
  • バター20g

仕上げ

  • パルミジャーノ(すりおろす)10g
  • 黒こしょう少々
  • オリーブ油少々

作り方

  1. オーブンを温め、具を切る

    オーブンを180℃に温めはじめる。じゃがいもは皮をむいて1cm角に切る。玉ねぎは薄切りにする。ズッキーニは1cm厚さのいちょう切り、ベーコンは1cm幅に切る。

    ここがポイント
    • 具は余り野菜でよい。かたいものは先に火を通す

      じゃがいも・玉ねぎ・パプリカ・ほうれん草、ベーコンやハムの端など、残っているもので作れる。卵の黄色に、赤や緑の具が映える。冬にさつまいもや里芋を入れる店もある。芋のようにかたいものは、先にゆでるか電子レンジで火を通し、炒めるときもかたいものから順に入れる。ズッキーニだけ、そら豆だけのように1種類で作ると、その素材の味が立つ。余ったパスタを卵液に混ぜて焼くやり方もある。

    じゃがいも・ズッキーニ・玉ねぎ・ベーコンを切る
    じゃがいも・ズッキーニ・玉ねぎ・ベーコンを切る
  2. じゃがいもを下ゆでする

    鍋にじゃがいもと、かぶるくらいの水を入れて弱めの中火にかける。沸いてから1〜2分、竹串がすっと通るまでゆでて、ざるに上げる。

  3. 具を炒めて、下味をつける

    じゃがいもをゆでているあいだに、大きなフライパン(10人前で直径30cmほど)に具を炒めるオリーブ油を中火で熱し、玉ねぎを広げて、こんがり色づくまで5分ほど推測焼くように炒める。ベーコンとズッキーニを加え、2〜3分推測焼いて、ズッキーニの切り口に焼き色をつける。じゃがいもを加え、具の下味の塩をふって炒め合わせ、ボウルに取り出す。フライパンは紙タオルでふいておく。

    ここがポイント
    • 具には焼き色と下味をつけておく

      玉ねぎは、こんがり色づくまで焼くと甘みと香ばしさが出て、その焼き色がそのまま味になる。ズッキーニも切り口に焼き色をつけ、塩をしっかりふる。卵に包まれると、具にはあとから味がつかないので、ここで味を決めておく。グリルパンで焼くと、油っぽくならない。

    玉ねぎとズッキーニに焼き色をつける
    玉ねぎとズッキーニに焼き色をつける
  4. 卵液を作る

    大きなボウルに卵を割りほぐし、ざるでこす。卵を割り終えたら、手を洗う。生クリーム・卵液のパルミジャーノ・塩・こしょうを加えて、よく混ぜる。卵液の1割ほどを、小さな器に取り分けておく。

    ここがポイント
    • 生クリームは少しだけ

      卵が多いと、焼いたときに固まる力が強く、かたくなりやすい。生クリームを少し入れると、口当たりがやわらかくなる。入れすぎると卵の味が弱まり、とろりとしたキッシュに近づく。牛乳でもよい。

    • パルミジャーノは味つけの1つ。そのぶん塩はひかえる

      パルミジャーノは塩けとうまみが強く、調味料として入れる。ベーコンにも塩があるので、卵液の塩は少なめにする。仕上げに焼いていないパルミジャーノをかけると、ミルクのような香りが立つ。チーズを増やすときは、卵液の塩を減らす。

    卵液に生クリームとパルミジャーノを混ぜる
    卵液に生クリームとパルミジャーノを混ぜる
  5. 卵を、固まる手前まで混ぜる

    バット(10人前で25×20cmほど。焼き上がりの厚さが2〜3cmになる大きさ)の内側に、焼くオリーブ油を少し塗っておく。フライパンに焼くオリーブ油の半分ほどとバターの半分を入れて弱めの中火にかけ、バターの泡が細かくなって、うっすら色づいたら卵液を流し入れる。縁が固まってきたら、ゴムべらで縁から大きく混ぜる。これを3分ほど推測くり返し、やわらかいかたまりがたくさんできて、まだ卵液が流れるくらいで火を止める。火を止めても余熱で固まっていくので、すぐ次の手順に移る。

    ここがポイント
    • 卵は固まる手前まで混ぜてから、バットでオーブンへ

      フライパンで縁から大きく混ぜると、卵が空気を含み、やわらかいかたまりがたくさんできる。これをバットに移して焼くと、ふんわりした厚い焼き上がりになる。混ぜずに焼くと、ただの卵焼きのように締まってしまう。具は、やわらかいかたまりができてから入れる。先に入れると、混ぜにくく、ふんわりしない。大人数分を、フライパンで1枚ずつ焼き上げなくてよいので、そのあいだにほかの料理ができる。

    • フライパンは熱しすぎない。上にバターをのせて焼く

      フライパンが熱すぎると、卵を入れたとたんに底が焦げる。バターの泡が大きい泡から細かい泡に変わり、うっすら色づいたら卵を入れ、弱めの火で焦らずに混ぜる。バットに移したら、取り分けておいた卵液で具の隙間を埋めると、表面がなめらかにまとまる。上にのせたバターとオリーブ油を通して熱が伝わり、表面もこんがり焼ける。

    固まる手前まで大きく混ぜる
    固まる手前まで大きく混ぜる
  6. 具を混ぜてバットに移し、オーブンで焼く

    フライパンに具を加えてさっと混ぜ、バットに流し入れて平らにならす。取り分けておいた卵液を上から回しかけ、具の隙間を埋める。残りのバターを小さくちぎってのせ、残りのオリーブ油を回しかけて、180℃のオーブンで10〜15分推測焼く。まん中を指で押して弾力があり、竹串を刺して卵液が出てこなければよい。大人数に出すときは、まん中に温度計を刺して、75℃で1分以上になっているか確かめる。

    オーブンで焼き上げる
    オーブンで焼き上げる
  7. 休ませてから切る

    オーブンから出して3〜5分おき、1人1切れになるように四角く切る。器にのせ、仕上げのパルミジャーノ・黒こしょう・オリーブ油をかける。

    ここがポイント
    • 焼けたら3〜5分休ませてから切る

      卵がやわらかく固まるのは70〜75℃のせまい温度で、オーブンから出したあとも、余熱で火が進む。すぐ切ると、まん中が固まりきっておらず、切り口がくずれて汚れる。休ませるあいだに、まん中までちょうどよく固まる。

このほかのポイント
  • トマトパスタの日の副菜に

    魚介のトマトパスタの日に、フリッタータを添える店もある。卵と野菜で、パスタだけでは足りないたんぱく質と野菜を足せる。ケチャップとマヨネーズを合わせたソースを添えてもよい。

大人数で作るとき 20人前より多いとき

  • 卵を混ぜるのは、フライパンに卵液が1〜2cmの深さで入る量ずつ推測。それより多いときは、何回かに分けて混ぜ、バットをふやす
  • 卵をたくさん割るときは、卵液をざるでこして、殻が入っていないか確かめる
  • バットで焼けるのは、150人分ほどまで。もっと多いときは、ホテルパンに直接流して焼く
  • 表面が早く色づきすぎたら、アルミ箔をかぶせる
  • オーブンがないときは、フライパンのまま、ふたをしてごく弱火で5〜10分焼く。底を焦がさないように火を見る
  • かさを増したいときは、水切りした豆腐を角切りにして卵液に混ぜる。卵が少なくてすみ、まろやかになる
  • 冷めても食べられるので、前もって焼いておける。冷めたら冷蔵庫に入れ、翌日までに食べる推測

この料理から学べること

合わせたい料理 この副菜を入れて、定食にするなら