
まかない ・ 和 ・ 副菜
茶碗蒸し
卵1個にだし180mlの割合で、泡立てずに混ぜてこし、最初の2〜3分だけ強く、あとは80〜90℃で蒸す。なめらかで、だしの味がする温かい小鉢。
材料 10人前
卵液
- 卵5個
- だし(かつおと昆布)900ml
卵液の味
- うすくち醤油20ml
- 塩3g
- みりん20ml
具
- 鶏もも肉200g約3/4枚
- えび(むきえびでよい。1人1尾)150g
- しいたけ75g約5枚
- かまぼこ100g
- ぎんなん(水煮)お好みで
具の下味
- 酒10ml
- 塩少々
仕上げ
- 三つ葉適量
- 柚子の皮お好みで
作り方
合わせだしを作って冷ます
小鍋のだしに、うすくち醤油・塩・みりんを入れて混ぜ、塩を溶かす。だしが温かければ、氷水に当てて冷ます。
ここがポイント- 味は液体の調味料でだしにつけ、うすくちと塩で色を白く保つ
塩や砂糖は卵になじみにくいので、先にだしに溶かしておく。うすくち醤油は色がうすく、卵の黄色がきれいに出る。うすくち醤油だけで味を決めると色がつくので、半分ほどを塩にする。合わせだしは、吸い物と同じか少し濃いくらい。卵で薄まって、ちょうどよくなる。
温かいだしを卵に入れると、卵の一部が先に煮えて固まり、なめらかにならない。

味をつけただしを氷水で冷ます - 味は液体の調味料でだしにつけ、うすくちと塩で色を白く保つ
具を切る
だしを冷ましているあいだに、蒸し器に湯を入れて火にかけておく。先に三つ葉を3cm長さに切り、しいたけは軸を取って薄切りに、かまぼこは人数分に切り分ける。最後に、えびの殻と背わたを取り(大きければ半分に切る)、鶏もも肉は皮と筋を取って2cm角ほどのそぎ切りにする。切り終えたら、まな板と包丁を洗い、手を洗う。
ここがポイント- 舞茸とかたい具は入れず、具は小さく切る
舞茸を入れると、卵が固まりにくくなる(舞茸には、たんぱく質を分解する酵素があるため。一般的な調理の知識による説明)。かたまりのたけのこやごぼうのようなかたい具は、なめらかな卵と口の中で合わない。
三つ葉は火を通さずにのせるので、生の肉や魚より先に切る。鶏肉が大きいと、卵が固まるころに、まだ中まで火が通らない。

野菜とかまぼこを先に切り最後に鶏とえびを切る - 舞茸とかたい具は入れず、具は小さく切る
鶏肉を霜降りし、えびに下味をつける
小鍋に湯を沸かし、鶏肉を入れて、表面が白くなったら10〜20秒ほど。推測すぐ氷水にとり、水気をふく。えびは酒と塩少々をもみこみ、水で洗って水気をふく。
ここがポイント- 鶏肉は霜降りしてから入れる
熱湯にさっと通して表面を白くすると、くさみとアクが落ち、卵液が濁らない。大人数で、器ごとに蒸し上がりが少しずつちがっても、鶏の火通りの心配が減る。家庭向けの作り方では、塩やしょうゆで下味をつけて生のまま入れることが多い。えびは酒と塩でもんで洗うと、臭みが取れる。

鶏肉を湯に通して表面を白くする - 鶏肉は霜降りしてから入れる
卵を溶く
卵は1個ずつ小さな器に割って、殻や血が入っていないか確かめてから、大きなボウルに移す。菜箸の先をボウルの底につけたまま左右に動かし、泡立てないように白身を切る。
ここがポイント- 卵液は泡立てずに混ぜ、必ずこす
泡や切れていない白身が残ると、蒸したときに表面があばたのようになり、口当たりも悪くなる。こし器を通すと、黄身と白身がなじみ、殻やからざも取れる。器に注いで表面に残った泡は、スプーンですくうか、箸でつぶす。

泡立てずに白身を切る - 卵液は泡立てずに混ぜ、必ずこす
合わせてこす
卵に冷ました合わせだしを少しずつ加えて混ぜ、目の細かいこし器でこす。
ここがポイント- 卵1個にだし180ml(1合)、卵1個で2人分
店の料理人が口をそろえる割合(卵の重さの約3.6倍のだし)。だしが多いほど口当たりがやわらかく、だしの味が立つ。疲れた日のまかないに、固まるぎりぎりまでだしを増やして、やさしい口当たりにする店もある。卵1個に200mlほどまでなら固まる。それより多いとゆるくなり、少ないとかたくて、ぷるぷるしない。

卵液を目の細かいこし器でこす - 卵1個にだし180ml(1合)、卵1個で2人分
器に具を入れて注ぐ
人数分の器に、鶏肉・えび・しいたけ・かまぼこ・ぎんなんを分けて入れる。卵液を器の7〜8分目まで静かに注ぎ、表面の泡をスプーンですくう。器にふたをする(なければアルミ箔をかぶせる)。

具を入れた器に卵液を注ぐ 蒸す
蒸気の上がった蒸し器に、器のあいだを少しあけて並べ、ふたを布巾で包んでかぶせる。強火で2〜3分蒸し、表面のまわりが白っぽく固まりだしたら弱火にして、ふたを少しずらし、10〜13分蒸す。
ここがポイント- 最初の2〜3分だけ強く、あとは80〜90℃で蒸す
最初は器と具が冷たいので、強めの火で温める。そのあとも強いままだと、卵液の中の水分が沸いて泡になり、「す」(小さな穴)が入って、かたくなる。卵は80℃くらいで固まる。ふたを少しずらす(菜箸を1本かませる)と、蒸し器の中は85℃くらいになる。ふたを布巾で包み、器にもふたをすると、水滴が表面に落ちない。

蒸し器に器を並べて蒸す - 最初の2〜3分だけ強く、あとは80〜90℃で蒸す
竹串で確かめて三つ葉をのせる
蒸し器のふたは奥側から持ち上げて、蒸気を向こうへ逃がす。竹串を真ん中に刺して、澄んだ汁が出て、器を傾けても表面が流れなければ蒸し上がり。濁った汁が出たら、弱火で2〜3分ずつ足す。三つ葉と柚子の皮をのせ、ふたをして出す。
ここがポイント中が固まっていないと、竹串の穴から濁った卵液が出てくる。

竹串を刺して澄んだ汁を確かめる
- だしは魚の骨でとってもよい
茶碗蒸しは、だしを味わう料理。営業で出た魚の骨やあらでだしをとると、旨みの強い茶碗蒸しになる。卵とだしの割合さえ守れば、鶏がらや貝のだしでも作れる。
- あんをかけて、季節の一品にする
だし12〜15・うすくち醤油1・みりん1を温め、水溶き片栗粉でとろみをつけて、蒸し上がりにかける。たけのことわかめを入れた若竹あんのように季節の具を入れると、焼き魚の定食の小鉢が華やかになる。表面が少し荒れても、あんで隠れる推測。
大人数で作るとき 20人前より多いとき
- 卵は1個ずつ小さな器に割って確かめてから合わせる。殻や傷んだ卵が1個入ると、全部の卵液がだめになる推測。卵液は最後にこして、殻を除く
- 蒸し器に入る数ずつ蒸す。詰めこむと蒸気が回らず、まん中の器だけ固まらないことがある推測。蒸し器が1台なら、2回に分けるか、スチコンを使う
- スチコンなら、穴あきのホテルパンに器を並べてふたをし、スチーム85℃で15分。温度が一定なので「す」が入りにくい。プラスチックの器は熱が伝わりにくいので、5分ほど長くする
- 1回目は、まん中と端の器を1個ずつ竹串で確かめてから、全部を出す推測
- 器が足りないときは、深めの大きな器1つに流して蒸し、取り分ける。強火1分のあと、弱火で17〜18分ほど(深さで変わる)。竹串で澄んだ汁が出れば蒸し上がり。取り分けると表面がくずれるので、あんをかけるとよい推測
- 蒸し上がったら、すぐ蒸し器から出す。火を止めた蒸し器に入れたままだと、余熱で火が入りすぎて「す」が入る推測。出すまで時間があるときは、ふたをしたまま置き、冷めたら弱火で数分蒸し直す推測
- 残ったら、粗熱を取ってからふたかラップをして冷蔵庫に入れ、翌日までに食べる。冷たいままでも食べられる推測
- 40人分の茶碗蒸しで一度失敗し、半年後に作り直した店もある。多い人数ほど、蒸し器の数と、何回に分けて何分蒸すかを先に決めておく






