料理人の教科書

まかない ・ 洋 ・ 汁

オニオンスープ

薄切りの玉ねぎに塩をしてバターで蒸らし、ふたを外してから、鍋肌の焼き色を少しの水でこそげ戻しながら、濃い茶色になるまで炒める。白ワインとブイヨンで煮て、最後にバターを溶かす。玉ねぎの甘みだけで作る、澄んだ洋の汁。

時間
1時間20分
難しさ
ふつう
道具
包丁、まな板、ふたつきの厚手の広い鍋、木べら、お玉
余り食材で
たくさん余った玉ねぎ、半端な白ワイン、ソーセージやベーコンの端、固くなったバゲット

材料 10人前

人数
人前

玉ねぎを炒める

  • 玉ねぎ1.5kg約7.5個
  • バター80g
  • 塩(玉ねぎに)5g
  • 水(炒める途中で足す)300ml

スープ

  • 白ワイン100ml
  • 水2L
  • 固形ブイヨン4個

味

  • 塩(仕上げ)3g
  • 黒こしょう少々

仕上げ

  • パセリ少々

作り方

  1. 玉ねぎを薄く切る

    玉ねぎは縦半分に切り、繊維に沿って2〜3mmの薄切りにする。

    ここがポイント
    • 薄く切る。玉ねぎの水分で水加減を変える

      薄く切るほど、炒めたあとにスープの中でとろりと溶ける。繊維に沿って切ると形が残り、繊維を断つように切ると早く火が通る。新玉ねぎは水分が多く、貯蔵した玉ねぎは少ないので、途中で足す水の量を玉ねぎに合わせる。量が多いほうが、むらなく炒めやすい。

    玉ねぎを繊維に沿って薄く切る
    玉ねぎを繊維に沿って薄く切る
  2. 塩をして、ふたで蒸らす

    厚手の広い鍋(10人前で直径30cm以上)にバターの半分を入れて中火にかけ、焦がさないうちに玉ねぎと塩(玉ねぎに)を入れて全体を混ぜる。ふたをして、ときどき底から混ぜながら15分ほど推測蒸らす。玉ねぎがしんなりして水が出て、かさが半分ほどになればよい。

    ここがポイント
    • 塩を先にふり、ふたをして自分の水分で蒸らす

      はじめにふる塩は、味つけのためではなく、玉ねぎから水分を引き出すための塩。出てきた水分で玉ねぎに火が入る。ふたをすると湯気が上下から回り、大量でもむらなく早くしんなりする。はじめのうちは、底のほうだけ火が入りやすいので、ていねいに混ぜる。電子レンジで加熱してから炒めて、時間を短くする店もある。

    塩をした玉ねぎをふたで蒸らす
    塩をした玉ねぎをふたで蒸らす
  3. ふたを外し、焼き色をこそげながら濃い茶色まで炒める

    ふたを外し、中火のまま水分を飛ばしながら炒める。鍋底や鍋肌が茶色く色づいてきたら、水(炒める途中で足す)を大さじ2ほど鍋肌に回し入れ、木べらで焼き色をこそげて玉ねぎにからめる。これを何度もくり返し、40分ほど推測、玉ねぎ全体が濃い茶色(飴色)になるまで炒める。焦げそうなときは火を弱める。

    ここがポイント
    • 玉ねぎは、濃い茶色になるまで炒める

      このスープのおいしさは、じっくり炒めた玉ねぎの甘みとうまみでほとんど決まる。玉ねぎは炒めると甘さが3倍になるともいわれる。うっすら色づいたところで止めず、濃い茶色になるまで炒め切る。あっさりした透明感のあるスープが好みなら、炒めを浅くしてもよい。

    • 鍋肌の焼き色を、少しの水でこそげて玉ねぎに戻す

      玉ねぎそのものを焦がすのではなく、鍋底や鍋肌についたうまみ(焼き色)を水で溶かして玉ねぎに戻し、それで色をつけていく。水は少しずつ。多く入れると、鍋肌に焼き色がつかなくなる。焦げる一歩手前で水を入れる、をくり返す。水のかわりに白ワインや赤ワインを使ってもよい。

    鍋肌の焼き色を玉ねぎに戻しながら炒める
    鍋肌の焼き色を玉ねぎに戻しながら炒める
  4. 白ワインとブイヨンで煮る

    白ワインを入れて鍋底をこそげ、半分ほどに煮詰める。水と固形ブイヨンを加え、沸いたら弱火で10分ほど推測煮る。

    ここがポイント
    • スープは長く煮なくてよい。仕上げにバター

      うまみは炒めた玉ねぎにあるので、ブイヨンを入れたら長く煮込まなくてよい。固形のブイヨンでも十分おいしい。半分に切ったソーセージを入れて煮ると、ブイヨンがなくても豚のうまみとくん製の香りが出る、という店もある。最後に残りのバターを入れると、スープの味がまとまる。

  5. バターを溶かし、味を決める

    残りのバターを入れて溶かし、味を見て塩(仕上げ)で調え、黒こしょうをふる。器に注ぎ、刻んだパセリを散らす。

    ここがポイント
    • チーズトーストをのせれば、オニオングラタンスープに

      器にスープを注ぎ、薄く切って焼いたバゲットとグリュイエールチーズをのせ、高温のオーブンかトースターで焼き色をつける。チーズの塩が強いので、そのときはスープの味をやや薄めにする。バターと小麦粉を同量練り合わせたもの(ブールマニエ)を溶かし入れて、とろみをつける店もある。

このほかのポイント
  • パスタやオムレツの日の、澄んだ汁に

    洋の汁はポタージュが多いが、澄んだオニオンスープは、パスタやオムレツ、グラタンの日に重くならない。寒い日の一杯にもなる。

大人数で作るとき 20人前より多いとき

  • 玉ねぎを炒める鍋は、厚手で広いものを使う。玉ねぎが鍋の深さの半分をこえるほど多いときは、鍋を2つに分ける推測
  • 炒めた玉ねぎは、前の日に作って冷蔵庫に入れておける。当日はブイヨンで温めるだけで出せる推測
  • 炒めるあいだは鍋から離れられないので、ほかの仕事と並べるときは、蒸らしているあいだにする

この料理から学べること

合わせたい料理 この汁を入れて、定食にするなら