料理人の教科書

まかない ・ 和 ・ 副菜

なすの田楽

縦半分に切ったなすを、揚げずに少ない油で焼いてから蒸し焼きにし、とろりとさせる。弱火で練った田楽みそを塗り、強い火で香ばしく焼く。甘辛い丼や炊き込みご飯の日に、焼いた香ばしさを足す一品。

時間
45分
難しさ
ふつう
道具
フライパン、ふた、小鍋、ゴムべら、大きなボウル、オーブン、天板、クッキングシート、竹串
余り食材で
かぶ、こんにゃく、里いも、大根(田楽みそを塗って)

材料 10人前

人数
人前

なす

  • なす800g約10本
  • サラダ油80ml

田楽みそ

  • みそ(赤みそか合わせみそ)90g
  • 砂糖40g
  • 酒45ml
  • みりん30ml

仕上げ

  • 白いりごま少々

作り方

  1. なすを切って、水に浸ける

    へたを切り落とし、縦半分に切る。皮側を薄くそいで平らにし、切り口に1cm間隔の格子の切り目を、身の半分の深さまで入れる。切ったものから、切り口を下にして水に浸ける。

    ここがポイント
    • 切り口に格子の切り目を入れ、皮側を薄くそぐ

      格子の切り目から火が早く入り、田楽みその味もしみる。箸で切れるやわらかさになる。皮側を薄くそいで平らにすると、座りがよくなって焼きやすく、火も通りやすい。切り口に小麦粉を薄くはけでつけてから焼くと、田楽みそがはがれにくい。

    • なすの切り口は、空気にふれると茶色くなる。水に浸けておくと、色が変わりにくい。

    切り口に格子の切り目を入れる
    切り口に格子の切り目を入れる
  2. 田楽みそを練る

    なすを浸けているあいだに、厚手の小鍋(10人前で直径16〜18cm)にみそと砂糖を入れて混ぜ、酒とみりんを加えて、なめらかになるまでよく混ぜる。それから弱火にかけ、ゴムべらで鍋底から混ぜながら10分ほど練る推測。鍋のふちについたみそは、こまめにゴムべらで落とす。ぽってりとして、ゴムべらで鍋底に線が書けるくらいになったら火を止める。

    ここがポイント
    • 田楽みそは、合わせて溶かしてから火にかけ、弱火で練り続ける

      火にかける前に、砂糖・酒・みりんをみそによく溶かしておくと、ダマにならず、あとで練りやすい。砂糖が多いので、とても焦げやすい。弱火で、ゴムべらで鍋底から休まず混ぜる。フライパンより、厚手の小鍋のほうが焦げにくい。冷めるとかたくなるので、少しやわらかいところで止める。かたくなったら、酒か水を少し足してのばす。

    弱火で田楽みそを練る
    弱火で田楽みそを練る
  3. なすを焼いて、蒸し焼きにする

    オーブンを220℃に温めはじめる。なすの水気を紙タオルでよくふく。フライパンに油の一部を中火で熱し、切り口を下にして並べる。なすが油を吸ったら弱めの中火にし、5分ほど焼く。切り口に焼き色がつき、少し透き通ったら返す。水を少し加えてすぐふたをし、弱火で2〜3分蒸し焼きにする。竹串がすっと通ればよい。フライパンに並べきれない分は、油を足しながら何回かに分けて焼く。

    ここがポイント
    • なすは揚げずに、少ない油で焼いてから蒸し焼きにする

      なすはスポンジのように油を吸う。揚げると油を吸いすぎて重くなり、田楽みその味もさっぱりしなくなる。少ない油で焼くと、なすはいったん油を吸い、火が通るとその油を吐き出す。ジューという音が強くなったら、油が出てきた合図。返したら水を少し入れてふたをし、蒸気で中まで火を通すと、やわらかく、とろりとなる。揚げる店もあり、そのときは160℃ほどの低めの油で、時間をかけて火を通す。

    • 水気が残っていると、熱い油がはねる。水を加えるときも、はねるので顔を近づけない。

    切り口を焼いてから返す
    切り口を焼いてから返す
  4. 田楽みそを塗って、オーブンで焼く

    クッキングシートを敷いた天板に、なすを切り口を上にして並べ、田楽みそを薄く均一に塗り広げる。220℃のオーブンの上の段で3〜5分推測、みそがふつふつとして、ふちに焼き色がつくまで焼く。

    ここがポイント
    • 最後に強い火であぶって、みそを香ばしくする

      みそは、少し焦げたところが香ばしい。店では、バーナーや上火の焼き台で表面をあぶる。オーブンなら、高い温度で短く焼く。砂糖が多いので、目を離すと黒く焦げる。焼き色がついたら、すぐ出す。

    焼いたなすに田楽みそを塗る
    焼いたなすに田楽みそを塗る
  5. ごまをふって出す

    器に並べ、白ごまをふる。

このほかのポイント
  • 田楽みそは作りおきでき、ほかの野菜にも使える

    練った田楽みそは、冷蔵庫で1か月ほどもつ推測。かぶ・こんにゃく・里いも・風呂ふき大根に塗っても田楽になり、炒め物の味つけにも使える。柚子の皮を混ぜれば柚子みそ、炒めたひき肉を混ぜれば肉みそになる。料理屋では、白みそで作る白田楽(砂糖は少なめ)と、八丁みそで作る赤田楽(砂糖はみそと同じくらい)を並べることも多い。卵黄を加えて練れば、こくのある玉みそになる。

  • 薬味で、香りを変える

    白みその田楽には柚子の皮や黒ごま、赤みその田楽には木の芽やからしが合う。けしの実や粉山椒をふってもよい。

  • 甘辛い丼や炊き込みご飯の日に、焼いた香ばしさを足す

    甘辛い豚丼の日に、かぶとこんにゃくの田楽と白菜のナムルを並べて、後味を軽くする店もある。賀茂なすや米なすのような大きななすをもらったら、2〜3cmの輪切りにして、両面に格子を入れて同じように作る。とうもろこしご飯のような季節の炊き込みご飯にも合う。

大人数で作るとき 20人前より多いとき

  • なすはフライパンに1段に並ぶ量ずつ、油を分けて入れながら焼く。重ねると、焼き色がつかずに蒸れてしまう。フライパンを2つ使うと早い
  • 焼いたなすは天板に並べたまま置いておき、出す15分前に田楽みそを塗ってオーブンで焼く推測。みそを塗って焼くのは、出す直前
  • 天板が何枚にもなるときは、1枚ずつ焼き色を見る。オーブンの奥と手前で焼き色がちがうので、途中で天板の向きを変える推測
  • 田楽みそは前の日に作っておける。冷めてかたくなったら、酒か水を少し足してのばしてから塗る
  • 残ったなすは、冷ましてから冷蔵庫に入れ、次の日までに食べる推測

この料理から学べること

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