
まかない ・ 和 ・ 副菜
いんげんのごま和え
ごまを弱火でじっくり炒り直して半ずりにし、砂糖と醤油で衣にする。ゆでたいんげんは水にとらず、熱いうちに塩で下味をつけ、出す直前に衣を加えて和える。味噌や甘辛の主菜の横で、香ばしさが口を変える小鉢。
材料 10人前
いんげん
- さやいんげん600g
- 塩(下味)2g
ごまの衣
- 白いりごま90g
衣の味
- 砂糖30g
- 濃口醤油25ml
仕上げ
- 粉山椒お好みで
作り方
湯を沸かし、いんげんを切る
大きな鍋にたっぷりの湯(いんげんの重さの5〜10倍)を沸かす。塩は入れない。そのあいだに、いんげんは端をそろえて並べ、へたを一度に切り落とす。筋があれば取り、4cm長さに切る。
ここがポイント4cmは、一口で口に入り、のどにつかえない大きさ。切ってからゆでると、早く、むらなく火が通る。

へたをそろえて切り落とし4cmに切る ごまを炒り直して、広げて冷ます
湯が沸くまでのあいだに、乾いたフライパンにごまを入れて弱火にかけ、ゆすりながら2〜3分炒る推測。香りが立ち、3粒ほどはぜたら火を止め、余熱でひと混ぜして、すぐバットに広げて冷ます。
ここがポイント- ごまは使う直前に、弱火でじっくり炒り直す
ごま和えでいちばん大事なのは、ごまの香り。売っているいりごまも、時間がたつと湿気て香りが抜けている。炒りたてをすると、香りがまったくちがう。強火で急ぐと、表面だけ焦げて苦くなり、中まで香りが出ない。3粒ほどはぜたら火を止め、余熱で仕上げる。炒ったらすぐバットに広げる。フライパンに入れたままだと、余熱で焦げる。

弱火でゆすりながらごまを炒る - ごまは使う直前に、弱火でじっくり炒り直す
ゆでる
湯が沸いたら、いんげんを入れる。湯が再び沸いてから1〜2分ゆで、1本かじってみて、少し歯ごたえが残っていれば、ざるに上げる。
ここがポイントいんげんは、とれてからの日数や太さで、かたさがちがう。時間だけで決めず、食べて決める。

沸いた湯でいんげんをゆでる 広げて塩をふり、冷ます
湯を切ったら、すぐバットに1段に広げる。熱いうちに塩(下味)を全体にふり、湯気と水気をとばしながら冷ます。うちわであおぐと早い。冷めたら、和えるまで冷蔵庫に入れる。
ここがポイント- ゆでたいんげんは、熱いうちに塩で下味をつける
下味がないと、口の中で、ごまの衣といんげんの味がばらばらになる。いんげんにうっすら塩味があると、それが衣とのつなぎ役になる。熱いうちにふると、冷めるあいだに塩が中まで入り、いんげんの味が濃く感じられる。料理屋では、海水より濃い5%ほどの塩水でゆでて、下味をつけることもある。ゆで湯に入れるうすい塩には、緑の色を守る力はない。この作り方では、ゆで湯に塩を入れず、ゆでたあとにふる塩で下味の量を決める。
- 水にとらず、バットに広げて冷ます
いんげんは水にとると、水を吸う。その水が衣を薄め、水っぽい和え物になる。ざるに上げたまま山にしておくと、余熱で火が入り続け、色が悪く、やわらかくなる。1段に広げると、早く冷めて、湯気と一緒に水気も抜ける。色をもっと鮮やかに残したいときは、氷水にとってすぐ上げ、紙タオルで水気をよくふいてから下味をつけてもよい。

ゆでたいんげんを広げて塩をふる - ゆでたいんげんは、熱いうちに塩で下味をつける
ごまの衣を作る
すり鉢の下に、ぬらして固く絞ったふきんを敷く。冷ましたごまを入れ、粒が半分ほど残るまでする。砂糖を加えてすり混ぜ、醤油を加えて、ゴムべらで混ぜる。
ここがポイント- ごまは、半ずりで止める
すりつぶしたごまは、口に入れた瞬間に香る。粒のまま残ったごまは、かむたびに香る。粒が半分ほど残るところで止めると、両方の香りが出る。すりすぎると、ごまから油がにじみ出てペーストのようになり、練りごまで作ったのと変わらなくなる。しっとりして、粒が半分見えるくらいが目安。
- すり鉢は、ぬれぶきんの上で。すりこ木は、上の手を軸にして回す
すり鉢の下に、ぬらして固く絞ったふきんを敷くと、すり鉢がすべらない。すりこ木は、上の手で頭を軽く押さえて軸にし、下の手で大きく回す。すり鉢とすりこ木は、乾いたものを使う。すり鉢がなければ、フードプロセッサーで短く何回かに分けて回し、粒が半分残るところで止める推測。

ごまを半ずりにして衣を作る - ごまは、半ずりで止める
出す直前に、いんげんに衣を加えて和える
ボウルにいんげんを入れ、衣を加えて、ゴムべらで底から返すようにさっくり和える。器にこんもりと入れ、お好みで粉山椒をふる。
ここがポイント- 衣は、いんげんに加える。和えるのは出す直前
衣の中にいんげんを入れていくと、衣が足りなくなったり、余ったりしやすい。いんげんのほうに衣を加えれば、からみ具合を見ながら量を決められる。和えてから時間がたつと、醤油の塩気でいんげんから水が出て、衣が水っぽくなる(1時間ほどで、はっきりわかる)。量が多いときは、大きなゴムべらで底から返すと、少ない回数でむらなくからむ。

いんげんに衣を加えて和える - 衣は、いんげんに加える。和えるのは出す直前
- 黒ごま・山椒・からしで、ちがう味にできる
黒ごまは、白ごまよりこくと香りが強く、いんげんの青い香りによく合う。粉山椒やからしを少し足すと、香りが引きしまる。甘辛く炊いた煮物の横では、ごま和えに山椒の芽を添える店もある。くるみやナッツをすって、衣にしてもよい。
- 味噌や甘辛の主菜の横に置く
ごま和えは、香ばしく、さっぱりした小鉢。味噌に漬けて焼いた肉、甘辛い煮物、魚の照り焼き、生姜焼きの横に置くと、主菜の濃い味のあいだで口が変わる。おひたしと並べると、献立がさらに軽くなる。辛い中華の主菜の横には、ごまのサラダを出す店もある。
大人数で作るとき 20人前より多いとき
- ゆでるときは、一度にたくさん入れない。湯の温度が下がって沸き直すのが遅れ、ゆで時間がのびて色が悪くなる。湯がすぐ沸き直す量ずつ、何回かに分け、湯が沸き直してから次を入れる
- ゆでたいんげんは、バットを何枚か使って1段に広げる。重ねると、余熱で色が悪くなる
- ごまは、フライパンに1段に広がる量ずつ炒る。重なると、炒りむらが出る推測
- すり鉢に入りきらないときは、何回かに分けてすり、最後に合わせて味を見る
- ゆでたいんげんと衣は、別々に冷蔵庫に入れておく。出す時間がずれるときは、出す分ずつ和える
- 和えたものは、その日のうちに食べる推測





