
やり方衛生と安全
厨房の手洗い
- 手は、厨房に入る前・トイレのあと・生の肉や魚をさわったあと・盛り付けの前に、かならず洗う
- 石けんで30秒くらいもみ洗いし、流水で15〜20秒すすぐ。大事な場面では、これを2回くり返す
- ペーパータオルでふいて乾かしてから、アルコールをすりこむ
- 道具
- 手洗い用の流し、液体石けん、爪ブラシ、使い捨てのペーパータオル、消毒用アルコール(濃さ70%以上)
用意するもの
- 手洗い用の流し:食材を洗う流しとは分ける。手の汚れが食材にとばないようにするため
- 液体石けん:泡で汚れを浮かせて、流水で流しやすくするため
- 爪ブラシ:爪のすき間は洗い残しが多いから。数をそろえ、ときどき消毒する
- 使い捨てのペーパータオル:ぬれた布のタオルは菌が増えやすい。みんなで使うと、ほかの人の菌もうつる
- 消毒用アルコール(濃さ70%以上):洗ったあとに残った菌を減らすため

手順
- 爪を短く切り、指輪と腕時計を外す
- 流水で手首までぬらし、石けんをつけてよく泡立てる
- 手のひらどうしをこすり合わせる
- 手の甲を、もう片方の手のひらでこする。反対の手も同じようにする
- 指を組んで、指の間と付け根をこする

指を組んで、指の間と付け根をこする - 親指を反対の手でにぎり、ねじるように洗う。反対の親指も洗う

親指は反対の手でにぎり、ねじるように洗う - 指先と爪を、反対の手のひらの上でこする。爪ブラシも使う

指先と爪は、反対の手のひらの上でこする - 手首を洗う。3〜8で30秒くらいかける
- 流水で15〜20秒、泡が残らないようにすすぐ
- 大事な場面(下の「プロの目安」)では、2〜9をもう1回くり返す
- ペーパータオルでよくふいて乾かす。手でひねる蛇口なら、ペーパータオルごしに閉める
- アルコールを爪のまわりにかけてから、手全体にすりこむ。乾くまで待つ

アルコールは乾いた手の爪のまわりにかけてから、手全体にすりこむ
なぜそうなるのか
- 流水ですすぐだけでも、手のウイルスはかなり減る。石けんでもみ洗いすると、さらに減る。1回では、しわや爪のすき間に少し残る。2回目で、その残りを流す
- アルコールは、手がぬれていると水で薄まって効きにくくなる。だから、ふいて乾かしてから使う
- ノロウイルス(冬に多い、おなかの風邪のようなウイルス)には、アルコールが効きにくい。アルコールだけですませず、石けんと流水で洗い流すことがいちばん大事
- 黄色ブドウ球菌(食中毒を起こす菌の1つ)は、健康な人の鼻やのど、手の傷にもいる。この菌が食べ物の中で作る毒は、加熱しても壊れない。だから、手の傷にはとくに気をつける
よくある失敗
- 指先・爪のまわり・親指・手首を洗い残す → ここがいちばん洗い残しの多いところ → 手順の5〜8を飛ばさない
- 手袋をしているから手を洗わない → 手袋の表面にも菌はつく → 手袋をつける前に手を洗う。手袋も、手を洗うのと同じ場面で替える
- ぬれた手にアルコールをかける → 薄まって効かない → 先にふいて乾かす
- 前かけや腰の布巾で手をふく → 洗った手に菌がもどる → ペーパータオルを使う
- アルコールだけですませる → ノロウイルスには効きにくい → 石けんと流水で洗う
安全の注意
- 消毒用アルコールは火がつきやすい。コンロのそばで手にかけない。すりこんだら、乾くまでコンロの火に近づかない
- アルコールの蒸気は空気より重く、低い所にたまる。たくさん吹きつけない。詰めかえた容器には、火気厳禁と書いておく
- 手にうんだ傷があるときや、下痢・おう吐・発熱があるときは、調理に入らず責任者に伝える。小さな傷は、水を通さない絆創膏をはり、その上から使い捨て手袋をする
- 塩素系の消毒液(漂白剤)で手を洗わない。肌を傷める
- 手荒れは菌がすみつく原因になる。ふだんから保湿して、手の肌を守る
プロの目安
- 2回洗う場面を言える:作業を始める前、トイレのあと、生の肉・魚・卵の殻にさわったあと、加熱しないで出す食べ物にさわる前、盛り付けの前
- 1回ていねいに洗う場面も言える:作業が変わるとき、清掃やゴミの片づけのあと、お金にさわったあと
- 洗ったあとの手で、髪・顔・スマホをさわっていない
- 店で洗うタイミングを決めて書き出し、手洗い場にはってある


