料理人の教科書

やり方衛生と安全

まな板・包丁・布巾の洗い方と消毒

時間20分難しさやさしい

  • まな板・包丁・布巾は、洗う → すすぐ → 消毒する → 乾かす、の順で手入れする。汚れを落とさずに消毒しても、よく効かない
  • 消毒は、熱(85℃以上で1分以上)、塩素系(約200ppm)、アルコール(濃さ70%くらい)の3つを、物と場面で使い分ける
  • まな板と包丁は、生の肉用・生の魚用・野菜用・加熱したものや生で出すもの用に分ける
道具
中性洗剤、スポンジ(器具用と食器用で分ける)、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)、計量スプーン、ふた付きの容器、消毒用アルコール(濃さ70%くらい)、寸胴か大きな鍋、ゴム手袋、保護メガネ

用意するもの

  • 中性洗剤とスポンジ:汚れを先に落とすため。スポンジも、器具用・食器用・床やシンク用で分ける
  • 塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム):まな板・布巾・スポンジの消毒に使う。原液の濃さ(6%など)を、ラベルで確かめておく
  • 計量スプーンとふた付きの容器:決まった濃さに薄めるため
  • 消毒用アルコール(濃さ70%くらい):乾いた包丁・まな板・調理台に使う
  • 寸胴か大きな鍋:布巾を煮るため
  • ゴム手袋と保護メガネ:塩素系の液から、肌と目を守るため
  • 色ちがいのまな板や、柄の色がちがう包丁:用途をひと目で見分けるため
手入れに使うもの。洗剤・スポンジ・塩素系漂白剤・計量スプーン・容器・アルコール・ゴム手袋・保護メガネ
手入れに使うもの。洗剤・スポンジ・塩素系漂白剤・計量スプーン・容器・アルコール・ゴム手袋・保護メガネ

手順

  1. 使い終わったら、すぐにまな板と包丁の汚れを水かぬるま湯で流す
  2. 洗剤をつけたスポンジで、まな板を傷に沿って円をかくようにこする。裏と横の面も洗う
    まな板は傷に沿って円をかくようにこする
    まな板は傷に沿って円をかくようにこする
  3. 包丁は、刃だけでなく、柄と、柄と刃のつなぎ目を念入りに洗う。スポンジで刃を背の側からはさみ、刃先に向かってすべらせる
    包丁はスポンジで背の側からはさみ、刃先に向かってすべらせる
    包丁はスポンジで背の側からはさみ、刃先に向かってすべらせる
  4. 流水で、洗剤が残らないように十分すすぐ
  5. 消毒する。やり方は下の「消毒の使い分け」から選ぶ
  6. まな板は立てて、風通しのよい所でよく乾かす。乾いたら、清潔な棚や保管庫にしまう
  7. 1日の終わりに、布巾を洗剤でもみ洗いして、すすぐ
  8. 布巾を沸騰したお湯で5分以上煮るか、約200ppm の塩素の液に5〜10分つけて水ですすぐ。広げて乾かす
    布巾は沸騰したお湯で5分以上煮る
    布巾は沸騰したお湯で5分以上煮る
  9. スポンジも1日の終わりに塩素の液につけ、もんで中までしみこませる。すすいでから、重ねずに乾かす

消毒の使い分け

  • 熱(熱湯・煮る):85℃以上で1分以上。布巾は沸騰したお湯で5分以上煮る。包丁・布巾・熱に強いまな板に向く。熱湯はかけた瞬間から冷めるので、ゆっくりかけるか、つける・煮る
  • 塩素系:約200ppm の液に5〜10分つけるか、液をしみこませた布でふく。そのあと水ですすぐ。まな板・布巾・スポンジに向く。金属はさびるので、包丁にはなるべく使わない
  • アルコール:濃さ70%くらいを、乾いた面に吹きつける。包丁・調理台・使う直前のまな板に向く。ぬれていると効かない。ノロウイルスには効きにくい

塩素の液(約200ppm)の作り方

  • 原液の濃さが6%なら、水3Lに原液10mL(小さじ2杯)
  • 原液がもっと濃いときは、そのぶん量を減らす。濃さが2倍(12%)なら半分の5mL
  • その日に使う分だけ作る。薄めた液は時間がたつと効き目が落ちる
原液は計量スプーンで計り、水を入れた容器に加える
原液は計量スプーンで計り、水を入れた容器に加える

なぜそうなるのか

  • 肉の脂や血、野菜のくずが残っていると、熱や薬が菌まで届かない。塩素は、汚れとぶつかるとそこで使われて弱くなる。だから先に洗う
  • まな板の傷の中には、汚れと菌が入りこむ。傷に沿ってこするのは、その中をかき出すため
  • 生の肉や魚についた菌は、まな板や包丁を通って、そのまま食べる野菜や加熱した料理にうつる。これを交差汚染(生の食材の菌が、ほかの食べ物にうつること)という。だから道具を分ける
  • 菌は、水気があると増えやすい。消毒したあとによく乾かすのは、残った菌を増やさないため

よくある失敗

  • 熱湯をさっとかけて終わりにする → まな板に当たった瞬間から冷めて、消毒が足りないことがある → ゆっくりかけて熱を保つか、つける・煮る
  • 塩素の液を濃くするほどよく効くと思う → 金属がさび、スポンジやまな板が早く傷む → 計量スプーンで決まった濃さに作る
  • 前の日に作った塩素の液を使う → 効き目が落ちている → その日に使う分だけ作る
  • ぬれたまな板にアルコールを吹く → 水で薄まって効かない → 水気をふき取ってから吹く
  • 包丁の柄に、目印のテープを巻く → テープのすき間に汚れと菌がたまる → 柄の色がちがう包丁や、置き場所で見分ける
  • 木のまな板を、ぬれたまま重ねてしまう → 傷にしみた水分で菌が増え、においや黒ずみが出る → よく洗って立てて乾かす。傷が深くなったら替える

安全の注意

  • 塩素系の漂白剤と、酸性の洗剤(クエン酸など)や酢を混ぜない。有毒な塩素ガスが出る。アルコールや生ゴミとも混ぜない
  • 塩素系の液を使うときは、窓を開けたり換気扇を回したりする。ゴム手袋と保護メガネをつける
  • 塩素系の液が目に入ったら、こすらずに、すぐ流水でよく洗い続け、眼科で診てもらう
  • 原液のまま使わない。熱湯で薄めない。薄めた液を、ほかの容器に移しかえない
  • 塩素系の液は金属をさびさせる。金属の部分は、水ですすぐか水ぶきして、薬を残さない
  • アルコールは火がつきやすい。コンロのそばで吹きつけない
  • 包丁を、泡のたまった流しに沈めておかない。見えない刃で手を切る。洗ったらすぐふいて、決まった場所にしまう
  • 熱湯や煮た布巾はやけどに注意する。布巾は火を止めて少し冷ましてから、トングで取り出す

プロの目安

  • まな板が、乾いたときにぬるつきやにおいがなく、白く清潔
  • まな板と包丁が、用途ごとに色や置き場所で分かれていて、だれが見てもまちがえない
  • 塩素の液を、毎日その日に計って作っている
  • 傷が深くなったり、色がしみこんだりしたまな板は、取り替えている
  • 布巾を多めにそろえていて、汚れたらすぐ新しいものに替えている

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